ロバの耳☆

たまに書きたいことをだらだらと書く。

スーパーダンガンロンパ2で心かき乱された話

 

 スーパーダンガンロンパ2。本編クリアしました。

 まずネタバレなしモードで。

 

 やばかったです。良い意味で。

 推理ゲー・ミステリとしての出来は、2.5流くらい。前作では2流くらいだったけど、さらに落ちました。あまり大がかりな仕掛はありませんでしたし、ちょっと強引な部分も多かったです。ダンガンロンパだからこそ可能なトリックってのをもうちょっと使って欲しかった。あ、CHAPTER4は良かったっすね。それにしたってちょっとあれでしたけど。

 だがちょっと待って欲しい。そういう事が言いたいんじゃない。

 何がやべえってねえ、シナリオですよ。

 もうこれは推理ゲーとしての面白さではありません。ノベルとしてここまでのレベルに達してくれるとマジエロゲ涙目ですよ。

 いや、あれですよ。CHAPTER5に到達するまでは、シナリオもちょっとあれですよ。あれあれ? 前作と比べて微妙だな? とか思いますよ。でもねえ、CHAPTER5と6がねえ、まー、前作同様のどんでん返し。前作プレイ者なら予想して然るべきなのですが、これがヤバイ。目新しい設定とは言えないにしろ、しかしこの設定を構築したのは凄いし、見ていて面白い。なによりシナリオとマッチしていた。素晴らしかったです。このシナリオは、なんつうか、他の作品に影響を及ぼす段階まできてます。おそらくシナリオ論で引用元とされる事も多くなるでしょう。プレイしといた方が良いです。マジで。

 それとですね、キャラクターも前作より上なんですよ。僕の敬愛する花澤氏から始まり画伯にナージャ三森すずこにもう中の人について上げていけばキリがありませんが、それはともかく、なんという愛らしさだろう。前作の反応で、人気の出るキャラクターというのはどういうものなのか制作者が完全に把握したとしか思えない。やばい。マジ天使群。

 ※キャラ愛についてはネタバレパートで後述というか散々語り倒す予定です。

 はい。で、それがみな無様に死んでいくと言うね。なんなんマジ。

 正直ね、今回、おしおきの大半は微妙なんですよ。エグさがない。マジで。

 しかし一つだけ、マジでやばいのが用意されています。それを目にした瞬間の僕の胸中といったら、ホント、なんなんですか! 冗談抜きでPSP落としましたし呆然としてしばらく何も考えられなかったですよ。前作のBADENDおしおきで「わーい絶望顔エロス!」とか言ってた自分をぶん殴りたくなったレベルです。もうちょっとこれについては後でやばいぐらい書き連ねますね!

 あ、NOTネタバレパートはこれくらいですね。

 ネタバレスイッチONするぞこらああ!!!

 

※ここからネタバレスイッチON。注意!!

 

 まずはプロローグ、そしてCHAPTER1からいきましょう。

 初めの事件が起こるまで。

 この時点でね、キャラの紹介が行われました。

 で、僕の脳内で死んで欲しくねえ奴ランキングというのが作られるわけですね。

 七海>西園寺>澪田>真昼>十神>おっぱい

 こんな感じでしたか。今思えばホントお笑いですね。げらげら。

 まぁ七海はメインヒロイン枠で最後まで残るとして、問題は残りの五人ですね。おっぱいはサブヒロイン面してるので割かしいけそうですが、西園寺、澪田、真昼の三人は完全に捨てキャラ枠……十神も展開からしてしょっぱなに殺されそう。

 で、やっぱり予想通り、十神死亡。はわわー。

 前作の教訓から、一発目には衝撃の展開を用意していると予想していたので、これにはあまり驚きませんでした。

 本当の衝撃はもう一つの方ですよね。

 まず、苗木誠を連想させるキャラクター、狛枝が今回の犯人っぽい展開に。おいマジか。お前なんだったんだ。

 なんて思っていたのも束の間、実は、犯人は、花村。

 ……予想がついた瞬間、笑いましたよ。こっちの思考を完璧に読まれてますよね。いっちばん意外なキャラが犯人だっつうのは、まさにこの事。どう見てもこいつギャグキャラだもん。三番目の事件とかでなんかのついでにさらっと殺されるようなキャラだもん。それが犯人ですよ。なんやっちゅうねん。

 で、しかも狛枝の本性ね。いつもの中二っぷりを発揮。盾子ちゃんの絶望ジャンキーに対しての、希望ジャンキー。なにこれー。ワロス。

 16人から始まり残り14人。

 

 CHAPTER2。

 どうせ死んでまうだろうし今の内に愛を育んでおこうと西園寺とのコミュを楽しむ中、突如として挿入される西園寺と真昼のエロシーンにおれ大興奮。

 あ、西園寺の愛らしさがここまでだとはマジノーマークでした。ただクズ可愛いだけかと思えば、まさか一片の人間的感情を残しているとはね。予想していませんでした。クズらしくクズのように殺されていくのかと思えば……この展開、こいつ、生き残るぜ……っ!

 そして真昼が殺されます。お、ぉおっと早いぜ早いぜ。心の準備をさせてくれよ。死に顔かわゆす(ぼくに猟奇的な趣味があるわけでなく、普通に可愛いです)。

 前半部で西園寺との百合愛を魅せられていたのでどちらかが死ぬだろうなぁまぁ真昼だろうなぁとか思っていたので、衝撃はありませんでしたが。しかしどちらにせよ萌えキャラの死というのはキモオタにとって辛いものがあります。

 しかも殺された理由がカス。

 過去に真昼をいじめてた女生徒を、真昼の友人を殺した。で、それを根に持った九頭竜が真昼を問い詰める。で、苛々が募り真昼への殺意を持った九頭竜の代わりに、その忠実なる部下であるペコが金属バットでぱこーん。ふざけないでください。

 もうちょっとまともな理由で殺してくださいよ。殺すんなら本気で恨んでて欲しいです。しかも、ペコも早とちりだし、もーほんと。それがダンガンロンパらしいと言えばらしいのですが。少し不満を覚えてしまいますね。そういえばCHAPTER1の十神の時もそうでした。

 トリックもこの章すげえ適当でした。竹刀使って高いとこ上ったとかマジ手ー抜きすぎだろ。どこぞの天才ミステリじゃないけどせめて死体踏み台にしたくらいしてくれよ。派手さもないし。

 で、それはともかくこれでお気に入りキャラ6人中二人死亡。なんつう。

 全体としては残り12人。

 

 CHAPTER3。

 西園寺かわいいよおお七海かわいいよおお!!

 西園寺は真昼との百合展開でストーリーを消化しましたからね。シナリオの都合上、今後、殺し殺されの関係になる可能性は低いと言えます。なるなら、ストーリー未消化のキャラからでしょうからね! いける、いけるでえ!

 はい。で、前半部ですが、今回は澪田やら罪木やらがフィーチャー。特に後者。みんなの看病とかしてる。この感じ、殺されるのは罪木やな……っ! まぁ罪木なら何人死んでくれても構わんよ!

 とか思ってたら澪田が殺される。ちょっとちょっと。しかもさー、麻袋を被された澪田が処刑台に上るスナッフビデオのようなものを主人公に見せつけるとか。ど鬼畜。

 で、ついでのように西園寺まで殺されるっていうね! ふざけすぎですね! ついでで殺さんといてくれよ! 折角、生き残りの希望を抱いていたというのにこの仕打ちです。スタッフは俺に死ねと言っているのか。

 犯人は罪木。殺害理由は「絶望していた頃の自分を思い出したから」。ハゲがぁ……。

 おしおきもすげえぬるいの。あ、CHAPTER1も2もでしたけど。注射刺しまくってラリ殺しor失血死かと思ったら、特大注射ロケットに跨がって宇宙へGO☆だと。前作のエグさはどこへ消えた。

  お気に入りキャラが残り二人になってしまいました。七海とおっぱい。まぁ彼女らは生き残るよなー。

 残り人数は9人です。

 

 CHAPTER4。

 おっぱいを守るため大けがを負った弐大がロボになって帰ってきます。

 前に冗談で「超高校級のサイボーグあるでえ」とか言ってましたけどまさか実現するとは思いませんでした。

 で、殺されたのは弐大。章タイトルが章タイトルだったので、これはさすがに予想済み。

 特に面白味もなく、犯人は眼蛇夢(ガンダム)。ロボ繋がりですね。

 これねー、事件発生まで、全員がモノクマの手によって食料を与えられない兵糧攻めにあっていたんですね。「殺人が起きるまで食料あげないよーうぷぷ」っていうやつ。そこで、皆が限界に達した頃に、ガンダムが皆を助けるために弐大を殺害した、と。

 なんとも熱い話ではありますが、しかしどうだろう。モノクマによって用意された動機そのまんまというのは。ちょっとげんなりです。

 おしおきもまたもやぬるい。はいはい。

 しかしまぁ僕としては順当にどうでも良いキャラクターで死亡枠が埋まってくれて助かったというか。はい。あとは七海とおっぱいが生き残ってくれればそれで。

 あ、前述しましたが、このトリックは好きです。大がかりな仕掛というのはやはり胸が高鳴りますよね。叙述トリックにはないロマンがあります。ロボ殺し×建物トリック。これは良い。他ではあまりできませんね。

 はい。で、残りは7人。随分減りました。

 

 CHAPTER5。

 さて、ここから僕のダンガンロンパ2に対する株価が急上昇を始めます。

 残りは7人。主人公、はじめちゃん(声がコナンくんというのがメタ的に面白いですね)。七海。おっぱい。狛枝。九頭竜。ソニア。左右田。

 人数的に、事件は残り一回というところでしょう。とくれば、最後の事件の被害者として相応しいのは、これまで重要な役割を担ってきた狛枝です。犯人=今回の黒幕……もしくは、初めに紛れ込んだとかいってた『裏切り者』という事になるでしょう。で、ここまでの行動で一番怪しいのはソニア。生き残りは、主人公、七海、おっぱい、九頭竜、左右田。これはいける!いけるでえ!!

 さて。そうして予想通り、狛枝が殺害されます。

 しかーも、どうやら今回は自殺のよう。おお、やったぜ。ふはは俺の七海は生き残るのだ。あ、七海さん僕によだれグラスで飲ませてくださいお願いします。おっぱいはおっぱいくれればそれで良いです。

 なんて言ってたら、雲行きが怪しく……なんかね、狛枝は罠を仕掛けていたとか言い出すんですよ。

 直接の死因は毒殺で、その毒ってのが、生き残りメンバーが事件時に起こっていた火災を鎮めるために投げた消火弾の中に仕込まれていたと。で、犯人が誰だかわからん、と、そういうわけ。

 狛枝の嫌がらせ発動です。「誰が殺したのか、これでわかんないでしょ? みんな死ねよ」っていうなんというこの野郎。

 いや、ホント嫌がらせ以外の何者でもありませんよ。よくこれ思いついたな。制作者凄い。

 でもさー、プレイ者としては茫然自失ですよ。なんじゃそら。

 が、犯人、わかるんじゃね? とか。狛枝は裏切り者を炙り出そうとしていた。そして、狛枝は超高校級の幸運。つまり、犯人=裏切り者という事になる。裏切り者を突き止めれば、そいつが犯人。

 なんというオカルト。しかし超高校級設定、こんなところで生かしてくるとは思いませんでした。さあ犠牲になるのだソニア!

 裏切り者は七海でした。

 あんまりです。

 ちょっと待って下さい。なんで七海が死ななければならないんですか。殺意も何もないし、狛枝が仕掛けた罠なら、やっぱ自殺って解釈が正しいんじゃないですか。殺した事すら七海本人わからなかったじゃないですか。しかも裏切り者っつっても、何をしわけでもなし、モノクマが直接連れてきたわけじゃない唯一の生徒ってだけでしょう? どこに死ぬ理由があるんですか教えて下さい狛枝てめえふざけんなよ。

 とか思っていたんですが、当の七海は、「みんな、希望をなくさないでね」的なまーなんつうか諦めモードに入るわ、ついでに処刑されようとするモノミと共に笑顔で手を振るわ。おいおいちょっとちょっと。

 けれどですね、しかし待って下さい。ここは違います。前作のCHAPTER5を思い出しましょう。あれね、結局キリギリスも苗木くんも処刑をまぬがれて助かったよね。ていうかぶっちゃけ正真正銘メインヒロインの七海が死ぬわけないし、ここは普通に助かる場面です。

 ぶるぶる震えながらおしおきシーンへ。

 戦車の砲撃を免れ、七海はモノミと共に逃走をはかります!お、お、きた!きたぜ!後ろからなんか鉄球が転がってきますが、それも免れ、何かに衝突。そこはテトリスの世界。上からテトリスが降ってきます。左右をふさがれました。あ、あれ……ちょっと待ってください、ちょっとちょっとちょっと……とか思ってたら七海が潰されました。

 PSP落とすわマジ。

 なんなんほんと。スパイクに苦情メール送る人間が殺到してもおかしくありません。しばらく何も考えられなくなって、文字通り、開いた口が塞がらなくなりました。俺まだ七海といちゃいちゃしてないし。一緒にスマブラしてないし。よだれ舐めてない。いやそんな冗談めかしたような言い方で誤魔化す話でなく、マジで呆然。ぽ完。

 メインヒロインがこんな理不尽な理由で追い詰められて殺されるとか、あって良い事なのでしょうか、いや、良いはずがない(反語)。もう残るはおっぱいの絞りカスくらいしか残ってませんし、絶望しかありません。脳内は「もう良いよみんな死ねや」という思いで埋め尽くされます。

 いや、マジでヒロインヒロインしてたんですよ七海は。前作の霧切ポジション。主人公の助手。普通可愛い。どがわ。主人公が間違ったら導いてくれるし励ましてくれるしマジ天使枠。それが最終章前に死ぬってどういう事? いなくなって初めて気付く愛というのもあるもので、死んだ後になって、七海への愛がアホみたいに溢れ出しました。もうホント泣きたい。助けて花澤さん。

 残り5人。こんな減るのかよこのゲーム。

 

 ラスト。CHAPTER6。

 世界の謎に迫ります。

 しょっぱなからもう雰囲気がおかしい。PSPの画面にノイズが走ります。台詞はところどころ見えなくなり、死んだはずのキャラが会話に参加してる。わーい七海七海。

 もうめんどくさいので省略しますね。

 この世界は、ゲームの中の世界でした。

 で、出たぁあーどんでん返しぃいいい!スタオ3きたでえええ!!

 つっても、現実世界でも彼らは存在しているとの事。ただし、死亡者は現実世界での意識は戻らなくなる。

 そしてもう一つ重要な事。

 七海だけは、現実世界に存在していないNPCキャラである。

 なんという仕打ちなのでしょう。スタッフは俺に死ねと言っているのか、二回目。

 理不尽に殺されただけでも悲しみの局地だというのに、死人に鞭打つ行為ですよこれは。

 なんて思っている間にもストーリーは継続。モノクマの中身は盾子ちゃん(プログラム)。閉じ込められた15人は、現実世界では超高校級の絶望の一員。このゲームは元々彼らを更正させるためにモノミ属する未来機関によって作られた仲良しゲームだった。それをモノクマに乗っ取られ殺し合いゲームに変えられてしまった。しかも、そもそもの原因は超高校級の絶望の重要人物である主人公のはじめちゃん。記憶を無くす前のはじめちゃんが盾子ちゃんのプログラムをこの世界に持ち込んだのです。

 ハハ、ワロス。

 正直、ゲームだと聞いた時にはがっかりしましたが、しかし、ダンガンロンパゼロからの伏線を回収して、苗木達を登場させて前作プレイ者へのサービスもあり、今回の物語に驚きを与え、そしてそれらを全部無理なくくっつける、というのは、設定構築すげえ面白かったです。ストーリーもそれに沿ったものになってるし。ぶっちゃけCHAPTER6、ゲームとしてはカスでしたけどねww推理ぜんぜんしてねえwwまさか僕もひたすらアクションゲームをする羽目になるとは思いませんでした!

 ただ、やっぱりストーリーは素晴らしい。プログラム七海が墜ちた主人公をもう一度励ます辺りなんかはマジで涙出ましたよ。なんやねんほんと。シュタゲで自分を犠牲にしてまゆり救うとか言い出した助手のことを思い出します。あの時の感情にそっくり。胸中いろんな感情でくっちゃくっちゃにされました。あうあうあうあうあ何も考えられないですうわあああああああっ! て感じ。

 結局、最後は盾子ちゃんのプログラムごとゲームを強制終了。つまり、データとしての彼らは全員死亡です。記憶も消滅し、死んでしまった奴らは意識が戻らない。生き残った五人も元の超高校級の絶望に戻りますし、それに、七海も消滅です。

 それでも、希望を持つ事が大切なのだ。と、七海が主人公に伝える物語。そんな風にしてダンガンロンパ2は幕を閉じました。

 僕はどうすれば良いのモードです。

 

 言いたい事はアホみたいに溢れてきますが、やっぱり結局僕はキャラクターというものが好きなんですね。ロボノの時もおおかみこどもの時も結局はキャラ可愛いという感想に終着してしまいます。ダンガンロンパの場合、それで終われないのが苦しいのですが。

 ま、まぁ、あれですよね! 七海がゲームの中のプログラムだとか、僕から見たらみんな二次元存在ですしね! 真だって二次元だもん。この世界に存在してないもん死にたい。だから今更、七海がゲームの中の存在だろうと、ゲームの中のゲームの中の存在だろうと、大した違いはないでしょう。死んだっつっても、まぁそれもゲームの中での話だし僕が生きてると思えば生きてるんで・す! キャラクターっていうのは都合が良いからこそ二次元なんですもん。良かった良かった良かったなー!二次元最高やで!!

 すいません。

 なんだろうね、ホント。

 さすがにこれは非道いと思ったのか、スタッフによって仲良しゲームモードも用意されているのが唯一の救いですよね。

 こっちでおれ七海といちゃいちゃするから良いです。西園寺ともな!あと真昼と澪田とおっぱいね!

 

 ダンガンロンパ2。傑作だとは思うけど、ホント万人には勧めらんねーな。こりゃ自殺者が出るわ。

 ですがまぁ、普通に楽しめましたし。

 なにより七海はじめ愛らしいキャラクターに出会えたので感謝(キモオタキモッ)。

 今回で終わりな気もしますが、3があれば、そちらも期待してます。

 

 ではまた来週!